2010年03月31日

ラブロックの変節

地球を(あるいは惑星を)ひとつの生命体として見るガイア理論ってのがある。
この仮説を最初に言い出したのが、ジェームス・ラブロックだ。
環境問題を考える上で、非常にインパクトのある考え方で、ひところはブームになった。
そのラブロックが、数年前、原子力発電を擁護する発言をして、環境問題に関わる人たちは、少なからずびっくりした。僕もその一人だった。
ところが、最近のイギリスの新聞、ガーディアンのインタビューで、彼はさらに過激な(というか反動的な)発言をしているようだ。

僕が最初に読んだのは、La Stampaの記事なんだけど
http://www3.lastampa.it/ambiente/sezioni/news/articolo/lstp/174282/
人類は、気候変動を防ぐためには、愚か過ぎる。気候変動は、今や戦争と同じなのだから、戦時に民主主義を一時停止することが必要だ。人類は、ひどい痛手を経験しないと変わらない。
と言い出している。
ネタ元のガーディアンの記事はここ
http://www.guardian.co.uk/science/2010/mar/29/james-lovelock-climate-change
インタビューの全文はここにある。
http://www.guardian.co.uk/environment/blog/2010/mar/29/james-lovelock

英語の原文をちゃんと読んでいないので、推測になってしまうのだけれど、現在90歳の彼が、今の状況を見て,悲観的になるのは分からないでもない。そしてまた、民主主義というシステムは、一つのことを決定するのに時間がかかるってことも確かだ。でも危機に際して、民主主義を停止して、救世主や英雄を待望してしまうのは、とっても危険な気がする。
問題なのは、民意を政治にちゃんと反映できない「今」の民主主義システムなのであって、民主主義そのものを否定してしまうことは、いつか来た道(ヒットラーやムッソリーニ、天皇現人神)を再び歩んでしまうのではないかと危惧してしまうのだ。
人類はそれほど愚かではない。民衆はバカじゃないって思うのは、単なるロマンチシズム、あるいは幻想なんだろうか?
posted by tady at 22:09| ローマ | Comment(0) | TrackBack(0) | その他のニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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