2010年04月07日

密入国組織摘発される。

イタリアで、クルド人とイラン人の密入国を行っていた組織が摘発されたってニュースが出ていた。
http://www.repubblica.it/cronaca/2010/04/07/news/blitz_anti_immigrazione_clandestina_trenta_arresti_per_traffico_di_uomini-3166202/

ローマに本部を置き、密入国を希望するクロド人やイラン人から多額の金を受け取って、イタリアを経由して、EU各国に送り込んでいたらしい。
インターポールとヨーロッパ各国の警察と共同で行われた摘発作戦だそうだ。

密入国というと、思い出すのはメキシコからアメリカへの密入国をする人たちのことだ。
メキシコ(というかラテンアメリカ)から、アメリカへの密入国者をエスパダ・モハーダ(スペイン語で、背中の濡れた人)と言うが、それは、メキシコとアメリカの国境を流れるリオ・グランデ(メキシコではリオ・ブラボーと呼ばれる)を渡るときに、濡れるからだと言う。
かつて(もう30年も前になる)、メキシコのゲレロ州のものすごい山の中の村に行った時にも、密入国をしようとして強制送還されたという人にあったことがある。どのくらい山の中かっていうと、その村に行くためには、午前中1本、午後1本の小型トラックに荷台に乗る定期便しかなった。
なぜ彼らが国境を越えようとするのか? これもメキシコに居た時に、ビザの関係でどうしても一度メキシコを出なくてはならなくて、テキサスまで行ったことがあるんだけど、その時に見たリオ・ブラボーに架かる橋で実感した。橋の真ん中が国境になっているのだが、ちょうどクリスマスシーズンで、橋の向こう側(アメリカ側)には、きらびやかな飾りがあり、橋のこっち側(メキシコ側)には、何もなかったのだ。富と貧困の境界線が、目に見える風景だった。
ちなみに、メキシコとグァテマラの国境も通過したことがあるのだが、そこには、1キロの幅の緩衝地帯がジャングルの中に広がっていて、メキシコ側のイミグレーション事務所を出てから、グァテマラに入るまで、交通機関はなく、徒歩で行くしかなかった。一節によると、ゲリラなどの侵入を防ぐための緩衝地帯だと聞いた。もっとも30年も前の話なので今は知らないけれど、、、

日本だと、中国からの密入国を請け負う蛇頭が有名だ。今では、中国経済の方が好調だから、わざわざ日本に密入国する人も減ってきているのかもしれないけど、、、

でも、イタリアでは、EUができたことも大きく関係しているのかもしれないけれど、EU圏外からの密入国者がかなりいるようだ。特に北アフリカや中近東からの人が多いみたいだ。
ヨーロッパから、南に突き出した形のイタリアは、EUの他の国に比べると、アフリカまでの距離が非常に近い。一度EU圏内に入ってしまえば、北上するのは比較的たやすいようだし、イタリアが入り口となっているところがあるみたいだ。
1980年代、アメリカがヨーロッパへの巡航ミサイルとパーシング2を配備しようとした時に巻き起こった平和運動の中で、イタリアはヨーロッパの柔らかい下腹部って言い方をされたことがある。つまりはもっとも弱い部分ってことなのだが、東西冷戦が終わり、少なくともヨーロッパ内での核の脅威(原発は除いてだけど)がなくなった現在において、イタリアは、EU対非EUというブロックにおける密入国問題の柔らかい下腹部となっているのかもしれない。
posted by tady at 21:41| ローマ | Comment(0) | TrackBack(0) | イタリアのニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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