2010年04月22日

沈船の鉛と二重β崩壊

約2000年前にサルディニア近くで沈没した船に積んであった鉛を引き上げて、イタリアのグラン・サッソにあるニュートリノを研究している施設で使用するっていう記事がLa Repubblicaに出ていた。
http://www.repubblica.it/scienze/2010/04/14/news/antico_piombo-3344384/
イタリアのグラン・サッソには、「Cuore」プロジェクトっていうのを行っている研究施設があるそうで、山頂から1400メートルの山の中に設備が作られているそうだ。日本で言えば、スーパーカミオカンデのような施設らしい。

そのセンサーを覆う素材として、約2000年前に沈没した船に積まれていた鉛が使われるという。
鉛には半減期22年という鉛210ってのが含まれていて、近年に精製された鉛では、それがセンサーの邪魔をしてしまうのだそうだ。
そこで白羽の矢が立ったのが、2000年前の鉛。それも沈没船に積まれていたので、宇宙からの放射線の影響を受けることなく、海底で眠っていたので、素材として最適なんだとか。
鉛は、1本46センチ×9センチ(厚さは書いてない)、重さ33キロの延べ棒状態のものが、数百本あるらしい(記事には、170本と120本という数字が出ているが、総数は書いてない)。
33キロという重さは、当時(古代ローマ帝国の時代)、奴隷一人に担がせる荷物の重さを定めた法律の上限の重さだという。

現在「Cuore」プロジェクトで研究しているのは、ニュートリノを放出しない二重β崩壊の発見らしい。こういう物理の話になると、僕自身はチンプンカンプンなのだが、wikipediaに載っていた。
二重β崩壊
これを読むと、ニュートリノを放出しない二重β崩壊が確認されると、ニュートリノがマヨラナ粒子であることが証明されるらしのだが、僕にはなんのことかさっぱり。

この記事が面白いと思ったのは、古代ローマ人たちが、装飾や建築に使用しようと運んでいた鉛が、2000年の時を経て、最先端科学に使われているってところだ。

ちなみに、この鉛。サルディア産だと思われていたのだが、調べた所スペイン産だったそうだ。
詳しい内容は分からなくても、なんだかちょっとワクワクする。
posted by tady at 10:49| ローマ | Comment(0) | TrackBack(0) | イタリアのニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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