2011年05月07日

イタリア映画祭2011 その7「キスを叶えて」

原題は「I baci mai dati」。直訳すると「与えられなかったキス」となる。監督はRoberta Torre。
ストーリーは、イタリア南部の都市近郊に住んでいる中学生の女の子が主人公。団地の広場に建てられたマドンナ(聖母マリア)像の除幕式から映画は始まる。広場でサッカーをして遊ぶ若者たちのボールが、像の頭部にあたり、壊れてしまう。若者たちは、落下した頭部を近くの家の物置に隠してしまい、その行方を神父たちが探すのだが、一部始終を窓から見ていた少女は、夢のお告げがあったと、隠し場所を神父に伝える。
マドンナの夢のお告げ=奇跡であるとして、少女は一躍町の有名人となり、神の救いを求める人々が彼女の元に殺到する。
母親はそれを利用して、金儲けに走り。擦り寄ってきた地方議員と懇ろの関係にもなってしまう。
一方、主人公は、渦中の真っ只中にありながら、大人たちの騒動を冷静に見つめている。
そんな彼女の元に、盲目の少女が一人やってくる。ある精神的ショックから、目が見えなくなってしまったのだ。
主人公は、大人に踊らされていると皮肉を込めて言う盲目の少女も、主人公が決してそうではないことを理解し、やがて心を開いていく。そして、、、、

映像は、端々にフェリーニの影響が見られる。主人公がアルバイトするヘアサロンなんか、実にフェリーニっぽい。
また、うるさい大人たちから、身を守るために、主人公は常にヘッドフォンをして音楽を聞いていたりするのも、面白かった。
タイトルの意味は、母親の愛情を求めつつも、それに気づいてくれない傷つきやすい思春期の少女と、自分の過ちに気がつき、娘を抱擁する母親の関係を表したもの。

ちょっと疲れる映画だったけど、神に救いを求める人々の模様が、描かれていて、これも現代イタリアの一側面なんだろうなぁーってことがわかって、改めて今のイタリアの有り様を考えてしまった。政治状況も含めてね。
posted by tady at 10:30| ローマ | Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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