2011年05月11日

イタリア映画祭2011 その10 「もう一度キスをして」

ようやく、映画祭最終日5月4日に見た映画にたどり着いた。3日間で11本の映画を見るってのは、かなーり疲れるけど、その感想をブログに書くのも、なかなか大変w原題「Baciamiancora」。監督はGabriele Muccino。ハリウッドに進出して、「幸せのちから」なんて映画も撮っている。
今回の作品は、2001年の発表された「最後のキス(L'ultimo bacio)」の10年後を描いた続編ってことらしい。残念ながら前作は見ていない。
主人公のカルロは、結婚9年目で、妻のジュリアとは離婚調停中で別居しているが、離婚前だけどそれぞれ別のパートナーと暮らしている。別れ話の原因は、如何にもラテン男って感じのカルロによる数々の浮気だった。一人娘は、その両親の家の間を行ったり来たり。離婚の多いイタリアでは、当たり前の風景だが、日本だとかなり奇異に感じるかもしれない。
カルロには、幼友達がいて、結婚後も夫婦同士での付き合いが続いている。
そんなある日、生まれたばかりの子どもと妻を置いて、10年間失踪していた友人アドリアーノがイタリアに戻ってくる。旧友たちは、連絡を取り合い再会するのだが、皆、問題を抱えている。
カルロとジュリアは離婚調停中。マルコとヴェロニカは、子どもが出来ず、妻のヴェロニカはノイローゼぎみ。アドリアーノの別れた妻リヴィアは、元夫の友人であるパオロと付き合っているが、パオロはうつ病に悩んでおり、精神状態が常に不安定。未だ未婚のアルベルトは、若いころの夢が捨てられず、ブラジルへの移住を考えている。

先に紹介した映画「ロバの美」が、50歳代のイタリア人たちを描いているとすれば、この映画は、40歳代のイタリア人たちを描いている。
好きなのに嫌い、嫌いなのに好きっていう、難しい男女の感情が、様々な設定で描かれていて、どこか身につまされたり、思わず頷いてしまうような場面のある。
ラストシーンでは、50代、60代、70代になったときに、どんな風になっているだろうというような台詞がでてくるのだが、もしかしたら、10年後に、この続編が撮られるのかもしれない。

「ロバの美」と合わせて見ると面白いかも知れない。大人になれない大人たちの映画である。
posted by tady at 15:03| ローマ | Comment(2) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
日本ではなかなか見ることができないイタリア映画を楽しめるのは良いのですが、本当に一日中映画漬けって大変ですよね・・・。
tadyさんの映画の感想を楽しく、そして行けなかった悔しさに少し心を痛めながら読ませてもらっています。
今回も内容の濃い映画がたくさん上映されたみたいですね!
tadyさんのコメントを参考にイタリアでDVDを購入してこようと思います。
Posted by uovo at 2011年05月14日 13:15
uovoさん、コメントありがとうございます。
震災以後、いろいろ考えてしまって、更新が鈍っています。
イタリア映画祭で見た映画については、とにかく書いておかないと、忘れてしまうので、頑張って書いてみました。
震災と津波による被災の甚大さに、立ち止まっている部分はあるのですが、なんといっても原発事故が収束しないうちは、気持ちの上で、重石を乗せられているようで、日々、ネットで放射線量をチェックしたり、記者会見の中継動画を見たりして、ことの深刻さに身が竦んでしまう状況です。
今の自分が、もう少し身軽な状況なら、さっさとイタリアに避難しちゃうんですけどね。
今回のイタリア映画祭の上映作品を見て、イタリアもけっして良い状況にはないんだろうなとは思いました。
ベルルスコーニ政権が、イタリアを疲弊させているのではないかと思ってしまいます。
この閉塞感に風穴を開けるような、もう少し、未来に夢が持てるような、スカッとした希望を与えてくれるような事がないかと思っています。
仕事柄、日々終末へと向かっている老人たちの世話をしていると、その人たちの「今」を支えてあげなければという思いはあるものの、明るい未来や希望ってものからとおーくなっている自分がいたりします。
Posted by tady at 2011年05月20日 22:19
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